熊谷 崇 (日吉歯科診療所)
いよいよヒューストン研修を迎えました。このセミナーに参加できる皆さんは大変好運で特別な方々であることを再確認して下さい。
さて、オーラルフィジシャン育成セミナーは、科学に立脚し予防をベースにした新しい歯科医療を展開できる歯科医師および医療スタッフを育成するために立ち上げられ、これまで多くの歯科医師や歯科衛生士に参加していただきました。日本中に「健康な口腔を守る」というコンセプトをもつ歯科診療所が増えていることを大変嬉しく思っています。
しかし、オーラルフィジシャン育成セミナーで提唱しているメディカルトリートメントモデル(MTM)の実践はそのような診療所の基本的な診療システムとしては重要ですが、診療所を訪れる多くの患者さんに真の利益を提供するためには歯周外科治療やインプラントも含めた修復補綴処置などにおいても、最新の科学に裏打ちされた一定レベル以上の技量を備えていることが必要であり、そのような知識や技術が無ければオーラルフィジシャン診療所としての本当の意味での価値を見いだすことができません。
ところが、日本では多くの歯科医療者が保険医療を前提に診療を行っているために、歯周治療や修復補綴など日常的に行っている治療ですら、考え方や術式が、トレーニング不足のために技術が伴っていないことが多くみられます。
私はオーラルフィジシャン診療所としてその理念を共有し、一定以上のMTMの実践が行われている診療所を対象に、本当の意味で力のあるオーラルフィジシャン診療所になっていただくために、これまでも多くの国内外の講師による研修セミナーを行ってきました。今回のセミナーもそうした考え方にそった研修プログラムで、他で様々に行われている同様なセミナーと比べても、その充実した内容と質の高さにおいて比べようも無いほど突出したものであると確信しています。そのような意味において、今回参加された皆様は大変幸運な方々です。
今回のプログラムは、日吉歯科診療所のこれまでの活動に対して理解を示し、賛同して下さったMichael McGuire先生とクレイトン大学の全面的な支援と同大学の歯周病学教授宮本貴成先生によって実施されるものです。McGuire先生はアメリカでもっとも人気の高い歯周病専門医であり、先生の診療所を訪問できることなど通常では考えられにことなのです。
このようなプログラムを今後も継続するためにも、今回のセミナーの参加者の皆さん一人ひとりの本気さや意気込みが講師陣やサポートして下さる方々にしっかりと伝わるようであれば嬉しく思います。
残念ながら、私自身は今回同行することができませんが、今月初めにオマハのクレイトン大学に赴き、McGuire先生、クレイトン大学の方々、宮本先生と打ち合わせをしてまいりました。そのような話し合いに基づいて、予定通りのプログラムが実施される手はずとなっております。かけがえの無い機会をどうぞ各自有効に使って研鑽に務めていただきたいと思います。
今回のヒューストン研修においては、私の名代として日吉歯科診療所仲川隆之がとりまとめ役として同行しております。もし、現地で研修期間中に何か問題がある時は、遠慮なく仲川まで申し出て下さい。
最後に、今回の研修においては、前出の先生方の他に、シロナデンタルシステムズ株式会社とアストラテック株式会社の全面的なサポートも受けております。両社の支援によって、今回の旅行や滞在に様々な配慮をいただいておりますこともご理解いただきますようにお願いいたします。
それでは皆さんいってらっしゃい。今回の研修がこれからの日本の歯科医療を変える一里塚となるように、皆様の健闘を祈っております。
2010年4月29日
コースコーディネーター:仲川隆之
4月30日から5月4日までの5日間ヒューストンプログラムに先立って、3月13日14日、東京千駄ヶ谷にてOral Physician育成セミナー Advanced Course 2010が開幕しました。本コースは東京2日間、ヒューストン5日間、オマハ3日間、合計10日間のコースであり、コース受講者は、McGuire先生が主催するPerio Health Instituteの日本支部Perio Health Institute Japanの1期生ということになります。
東京プログラムでは、Dr. McGuire, Dr. Miyamotoを講師に、インプラントに関する基礎知識、埋入手順、審美領域におけるインプラントの外科手技と補綴オプションなど、基本から実践まで幅広い講義と実習が行われました。
またヒューストンプログラムまでに達成すべき以下の課題が各自に与えられました。
<個人課題>
・ 英論文要約:14編
・ インプラント治療計画:1~3ケース
<グループ課題>
・ インプラントに関するトピックプレゼンテーション:各グループ1ケース、合計5ケース
(トピック)
① オッセオインテグレーションの生物学、メカニズムについて。
② インプラントの永続性について。どれぐらいの期間インプラントは機能するのか。
③ 歯周疾患を持つ患者にインプラントを用いることができるか。なぜ良いのか、もしくは悪いのか。
④ インプラントのリスクファクターについて、私達は今日何がわかっているのか。
⑤ インプラントに角化歯肉は必要か。必要ならばどの程度必要か。
・ インプラント治療計画プレゼンテーション:各グループ3ケース、合計15ケース
今回のヒューストンプログラムは4月30日から5月4日までの5日間に渡って行われ、Dr. McGuire, Dr. Scheyer, Dr. Miyamoto, Dr. Conradの講師陣による、12の講義、5つのハンズオン、8ケースのライブオペ見学、各グループ3種類のプレゼンテーションとディスカッションからなりました。講義内容もいわゆる歯周再生療法・インプラントに関するハウツーにとどまらず、歯周治療・インプラント治療に関わる基礎、診査診断方法、予後の判定、各種治療の原理・手技・治療成績、CAD/CAM・CTの活用法、英論文の読み方、歯科医療哲学、医院経営など非常に充実した内容となりました。歯周病学のトップランナーであるMcGuire先生の医院で、直接指導を受けることのできる貴重な機会となり、大いに収穫があったことと思います。
参加者の感想文を掲載致しますのでご覧いただき、歯周治療、インプラント治療のレベルアップを図りたい先生方には、次回の研修にぜひご参加いただきたいと思います。
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太田貴志
緑の芝生がとても印象的な端整な町並み、再びマクガイア先生のオフィスを訪れることができ、この上ない喜びです。ゆとりのある空間ながらも、無駄のないレイアウト。心を癒す、暖色系の絵画の数々が私たちを再び暖かく迎えてくれました。ホスピタリティに満ちあふれた診療がそこにありました。スタッフは実に自信と誇りに満ちあふれていました。
私は、これまでインプラントの経験が全くありません。逆に、いかにインプラントをする状況に至らしめないか、すなわちいかに歯を残して、その機能を全うするかに力を注いできました。そのためには、初期から中等度の歯周炎を確実にコントロールできる、また、個々のライフステージの中で、リスキーな時期をコントロールして、カリエスの侵襲から歯牙をまもることができるシステムを診療室の中で構築してきました。過去30年近くの臨床の中で、それなりの成果を上げることができたと思っています。その根底には患者さんの利益を第一義的に考え、その実現のためには1.患者さんへの正しい情報提供 2.技術の熟達度(診療室の総合力) 3.再評価とフィードバックを基本的に大切な事柄として、実践してきました。
しかし、今回の講義では、患者利益の考え方に大きな開きがあることを実感しました。
まず、宮本先生の講義から始まります。根拠に基づいたエビデンス(EBD)、
もっとも信頼性の高いエビデンスを応用して、個々の患者さんにとってベストな治療は何か、安易に「正しい情報の提供」という言葉を使っていた、これまでの根拠なき臨床に大いに反省されました。また、私自身の診療に関わる哲学の指針になるエビデンスをもつこともある意味重要であると痛感しました。
そして、マクガイア先生の「歯科治療の中でもっとも保存的なのがインプラント」にも衝撃を受けましたが、「プログノシスは的確な診断から」をとおして、患者さんの情報、術者のスキル、診療室の総合力を統合して最終的なアウトカムをペイシェンツ・ベネフィットとする一連のシステムについての講義を聴き進むうちに、衝撃が、納得につながっている自分がいました。また、そこにおおきく貢献をしている、コンピュータによる革新的な情報処理システムにも大きく感銘をうけました。インプラントを再度改めて見直さなくてはなりません。
いま、私たちの診療室にかけているものが明確になりました。それは、長期的視野に立った「予後の判定と的確な予知性のある治療計画」です。基礎はできていると思います。具体的な目標をかかげ、より確実なものにしていくための今後の努力の必要性を痛感しました。
最後に今回このような機会を与えていただいた熊谷崇先生、マクガイア先生、シェイアー先生、コーディネイトしていただいた宮本貴成先生、そして種々の手配をしていた だいた仲川隆之先生、さらにシンディさん、通訳の岩上早苗さんに感謝もうしあげます。 岩上さんには連日のハードスケジュール、本当にご苦労様でした。
(追伸)
グループワークによるプレゼンはオーラルフィジシャンコースでは、初めての体験で、文献読みかなり大変でしたが、お互いの協力で何とかクリアできたと思います。ただ、この海外研修は、できるだけオーラルフィジシャンとしての土台の上に積み上げていくような形のものにしていくというのが基本的なコンセプトであり,専門的で高度な歯科医療を臨床で展開するためにはオーラルフィジシャンとしての実績をしっかり積み重ねることが重要であるとされています。今回、今後実践するインプラントのケースをグループごとに発表しましたが、どうもその基本であるドキュメンテーションがおしなべて少々お粗末だったような気がします。基本的な事柄(レントゲン、口腔内写真、そして初期治療)を見なして、オマハではオーラルフィジシャンらしいドキュメンテーションを心がけたいと思います。
斎藤直之
健康とSuccessの二つの言葉が頭から離れません。
健康にスタンスを向け、Successをもたらすことが、患者さんの利益につながると確信できたように思います。
2年前にMcGuire先生の診療室を訪れた時に比べて、地に足がついている気がしました。この二年間で、私たちの診療室も少し進歩したのだと思います。しかし、それ以上に今回のプログラムが、目標のはっきりした洗練されたものだったからだと思います。今回は、事前に論文を読んで要約し、与えられたテーマのについてまとめるというプロセスがあったこと、宿題として提出、プレゼンが義務づけられたことがとても大きかったと思います。そして、そのことが私たちの臨床をこれから大きく変えていくスタートになっている、といま現在進行形で感じています。少しの休みもない五日間でした。そしていま感じていることは、終わったではなく、始まったという実感です。もっと知りたい。知ることにより、さらに前進できそう。目標を達成することに近づきそう。セミナー期間で学び切れるものでは決してありません。これからの学びかたを教えていただいたように感じます。目標達成のための継続した努力を支え、加速度をつけてくれるものと感じることができました。
私たちが行っていることは、積み重ねだと感じました。患者さんたちの歯を生涯にわたって残していく可能性を高めるための積み重ねだと感じました。いま健康な歯をより確実に残し、機能や審美性を確実に維持するために、問題のある歯を抜いてインプラントを選択肢の一つに加えることは、いままで行って来た歯科医療の延長線上にあるのだという確信を得ました。
そこでもう一つ大切だと感じたのは、いままで行って来たことを確実に積み重ねなければならないということです。オーラルフィジシャンセミナーを通過している診療所ということは、全症例について規格性のある資料が取られ、リスクの把握がなされ、メディカルトリートメントモデルに沿った診療がなされているということだと思います。認証後、時間の経過とともにその割合が、限りなく100%に近づいている診療室の集まりのはずです。リスクコントロール、メインテナンスを前提とした歯科医療が少しずつ充実している診療室だと思います。その上に立って、今回のアドバンスコースがあるのだと思います。インプラントを取り入れることがアドバンスなのではなく、患者さんの歯を生涯守る歯科医療に、エビデンスに基づいた歯科医療、ペリオドントロジー、インプラントロジーが加わり、いままで以上に確実に患者さんの歯を生涯守ることの可能性が高まるところがアドバンスなのだと考えます。私たちのベースである規格性のある資料に基づくメディカルトリートメントモデルが確実になされていないのではいくら高度な歯科医療の技術を取り入れても、目標の達成に近づくことはできないのです。
私たちの役割は、結果的に日本の歯科医療を変えていくことだと考えています。自分たちの診療室からいろんな発信をし、オーラルフィズィシャンの仲間とともに日本の歯科医療を変えていくことだと考えます。そのためには、本物でなければならない。結果を出していかなければならない。診療室が、患者さんにとっても、スタッフにとっても、次世代の歯科をになう人々にとっても掛け値なしに魅力的でなければならないと考えます。いろんな点で、成功をおさめなければならない使命があると考えます。そのためには、すべて、メディカルトリートメントモデルから始まり、その結果を高めるためにいろんな努力を継続していくのだと思うし、今回のセミナーもその一つなのだと考えます。
歯周外科やインプラント治療について多く学ぶために、メディカルトリートメントモデルという基本を常にしっかりみがき上げ、着実な前進に結びつけなければと思いました。そうすれば、世界と肩を並べることのできる歯科医療が日本で展開できると感じました。私たちに妥協は許されないと感じました。
私たちにとてもとても大きな力を与えてくれるセミナーであると確信しています。まだまだ終わっていません。自分たちのいままでの積み重ねをさらに充実させて次のオマハに望み、たくさんの力を診療所にもたらしたいと思います。
McGuire先生、熊谷先生、Sheyre先生、宮本先生の作られたプログラムを最大限に利用し、さらに大きく前進したいと思います。前進できると実感した5日間でした。本当にありがとうございました。サポートしていただいているすべての方に感謝いたします。
水口裕介
アメリカ歯周病学会の前会長であるDr.McGuireの診療室で歯周病とインプラントに関するベーシックコースを受講しました。診療室があるテキサス州ヒューストンでの5日間は、毎日がすばらしい経験の連続であり、今後の診療に大きな影響を与える貴重な時間でした。
受講者は30才前の若い先生から、日本の歯科医療を最前線で守ってこられた60才以上のベテランの先生まで幅広く、若輩の自分が足手まといにならないか心配でしたが多くの先生方に助けていただき、なんとか修了することができました。
受講期間を通じて印象的だったのは、コースを主宰してくださったMcGuire先生を始め、診療室の皆さんが非常に真剣な姿勢で教えてくださったこと、そして好意的に暖かく接していただき、個別の質問にも丁寧に時間をかけて答えてくださったことです。全米でもトップの先生のオフィスに足を踏み入れることさえ、通常では考えられない事なのに、遠く日本から来た私たちに、これほどまでの情熱を傾けてくださったのは、企画してくださった熊谷崇先生やコーディネートしてくださった宮本貴成教授が日本の歯科医療を守り、向上させるため、長い時間をかけてMcGuire先生と特別な関係を築いてこられたからに違いありません。その財産を私のような一般歯科医が分けていただけたのですから、その思いを理解し患者様に伝えなければ、と感じました。
またコースの内容と同じか、それ以上に良かったのは受講者の先生方との出会いです。
歯科医師としての使命感と、向上心に溢れた受講者の先生方の人格に接し、交わした会話の一つ一つが自分の将来像を考える上での糧となり、財産になりました。日本の医療制度の中で、大変な苦労をされながらも、患者利益を本位に据えた歯科医療を実践する先生方の決意と自信が、大きな波のように降り注ぎ、圧倒されました。
最後になりましたが準備に1年以上の時間をかけ、誠心誠意にベストを尽くしてすばらしいコースを提供していただいた熊谷崇先生、宮本貴成教授、マクガイヤー先生、シャイアー先生、そして通訳の岩上さん、日吉歯科診療所の仲川先生、そのほかサポートしていただいた方々とスポンサーのシロナデンタルシステムズ社、アストラテック社にこの場をお借りして、お礼申し上げます。
私の臨床医としての11年は、大学病院への勤務時に学んだ入れ歯や被せ物、かみ合わせの治療、接着の治療が中心であり、またその技術を生かして審美歯科の治療にも取り組みました。
大学病院では一般の歯科医院での治療が困難になった方の治療がほとんどで、お口の中の複雑な状況を治すための技術と知識と情熱を多くの先生方から学びました。6年の大学病院への勤務後は総合病院の歯科へ、そして最後の3年間は自費治療を中心に行う都内の歯科医院へ勤務し、様々な面で要求の高い患者様への対応を学びました。
その間、訪問診療を5年行い介護の現場も知りました。これまでを通じて11の勤務先を経験し、現在は函館にある父の診療室で地域医療に取り組もうとしています。
年配の患者様を中心に拝見してきた経験上、ほとんどの方がおっしゃるのは「歯でこんなに苦労するとは思わなかった。」ということです。一般的な治療が繰り返され、保険治療では患者様に満足いただけなくなってしまった頃には、私たちがどんなに頑張っても患者様には苦痛や経済的・時間的な浪費を伴い、納得していただける治療にはなりません。
そしてその頃には、お口の中だけでなく患者様と私たちの信頼関係も崩れてしまい、取り返しがつかなくなってしまっています。歯科医としてこんな悲しいことはありません。
「生活の質の維持」を目的に患者様が生涯満足して通っていただき、私たちも歯科医師としての誇りと自信をもって診療を続けるためにはどうすればいいか。その答えがメディカルトリートメントモデル(MTM)という患者利益を中心にした診療室作りでありました。現在、習得のため酒田市で半年の研修を受けており、その一環でヒューストン研修にも参加しました。
今回の研修内容である『歯周病とインプラントの治療』については、勤務先の上司3名が専門医の資格を持っていたので自分なりに吸収してきたつもりでした。しかし、コースが始まると今までと違う視点での内容が多く、歯周病とインプラントを学ぶための基礎とすることができました。
(事前課題)
【英語論文の読み方】
約1ヶ月で13編の英語論文を要約した。最新の研究成果は英語で発表され、治療の基礎となるため英論文を読むことが大切であることがわかった。米国歯周病学会に入会すると論文の検索や治療技術のビデオが閲覧できるので活用したい。
【インプラントの治療計画】
インプラント治療が必要な3名の患者様に協力していただき、治療計画を立案し発表した。発表後マクガイヤー先生にコメントをいただく。診断にとても手間と時間をかけること、リスク管理の重要性を学んだ。
【グループ発表】
インプラントと歯周病に関する課題をグループ毎に20分の発表を行った。論文を元にした知識の整理を行い、またグループ間の相互学習ができたので効果的に学習ができた。所属する勉強会でも取り入れて広めたい学習方法だと思った。
(1日目)
【歯周病の病因論】
歯周病により赤みが増したり、腫れたり、熱を持ったり、痛みを感じたりする仕組みを学んだ。最新の知識として、飲み薬や塗り薬で歯周病の進行を食い止める可能性や歯周病の進行に個人差があることを学んだ。患者様への説明の充実に利用したい。
【歯周病の診査項目 講義・実習 治療計画の立て方】
診査項目が多いことに驚いた。しかし内容の説明を受けると、それぞれの重要性が理解でき、長期間同じ診査を行い、記録し続けることで価値を持つものだとわかった。自分の診査方法を修正する必要があり、記録し続ける仕組み作りの必要性を感じた。
(2日目)
【最新の3D診断法と治療法について 講義・実習】
ガリレオスCTと呼ばれる断層撮影がインプラントの治療を確実にすること。また白い歯を、すぐその場で作るセレックという技術と組み合わせて、インプラント治療をよりキレイに低コストで行う可能性を学んだ。患者様の時間的、経済的負担を軽減する方法として有効であると感じた。
(3日目)
【セラミックの白い歯をその日に作る技術 講義・実習】
患者様のニーズに応える治療オプションとして興味深かった。削る技術、接着の技術と組み合わせるとより確実に治療できるため将来的に取り入れたい。
【インプラントの仮歯の重要性 講義・実習】
インプラント治療を確実に、美しく成功させるには仮歯の治療にも充分時間をかける必要があることを学んだ。普段は目に見えない歯肉の中まで確実に型をとり、最終の被せものに反映させることの大切さが、入れ歯の治療と共通していたため興味深かった。
【非外科的療法】
手術をしないで歯周病を治療する方法。抗生物質の全身投与について。薬で歯周病を治したい、と希望される患者様への対応に応用したい。
(4日目)
【非外科的療法の実習と評価】
2人1組で術前診査の実習を行う。その後、歯石の探して取る方法を実習し評価をする。アメリカ歯科衛生士協会で地区を統括する歯科衛生士が直接指導・評価してくださったので非常に勉強になった。チェックリストは衛生士の教育にも最適とのことだった。
【外科的療法 講義・ライブオペ】
歯周病の治療効果を高め、長期的に維持するための手術療法について、講義と4ケースの治療見学を行った。細かな術式の違いや治療方法の選択基準などが、わかりやすく解説された。歯を抜いた後、放置すると骨が吸収し、歯肉が下がってしまうためにインプラントやブリッジの被せものが上手くできないこと、その対策として、骨を増やす治療法があることを知った。
(5日目)
【外科的療法 講義・ライブオペ】
昨日の続き。朝7時15分集合だったが受講者は興味深く受講した。治療見学では日本では手に入れにくい道具や材料も使われ、治療の質が高く保たれていることが印象的だった。
【インプラント治療の基礎とメインテナンス】
インプラント治療を確実にし、長期的な成功を収めるための条件と、術後の管理を学んだ。
【治療哲学】
アメリカ歯周病学会会長のマクガイヤー先生から治療哲学を聞くことができ今後、診療を続けていく上での糧となった。病気治療の仕事を続けるよりも、生活の質が高く、健康な人を増やすための仕事をしよう!というメッセージが心に残った。
様々な状況から受講・修了するには少し背伸びが必要でしたが、思い切って申し込んで良かったです。熊谷崇先生との出会いを作ってくださった福田健二先生、ありがとうございました。
これから父の診療室と地域の方の健康を守るためメディカルトリートメントモデル(MTM)の習得に努め、今回の経験も生かして日々の診療に取り組みます。
福田幹久
今回、自分はオーラルフィジシャンの海外研修に初めて参加させていただきました。研修の内容は、歯周病分野とインプラント学であり、最近の歯科の中で最も注目を集めている分野に関してでした。自分がマクガイアー先生を知ったのは、今から5年ほど前、熊谷先生とマクガイアー先生が「21世紀の歯周治療」と題して有楽町の読売ホールで講演なさった時であり、その講演がきっかけで大学では歯周病学分野を専攻しました。それからは、何度も「Prognosin vs Actual Outcome」のシリーズを抄読しました。今回の研修では、そのように著名なマクガイアー先生をはじめ、シャイアー先生、宮本先生に歯周病、インプラント学について、内容濃く教えていただける非常に貴重な機会となりました。また、特徴的であったのが、事前にグループに分かれ、それぞれの課題をアサインメント方式で行ってから研修に望むという形でした。そのおかげで、ただ受ける講演ではなく、事前に問題意識を持って研修できたので、研修効果は倍以上であったように感じます。
研修内容で、印象的であったことは、まず、包括的診断についてです。マクガイア先生のオフィスで普段行っている、歯周治療時の診断ですが、その診査項目の緻密さに驚き、単にポケットデプスに依存せず歯槽骨の形態を正確に把握し、周囲歯肉の性状にも気を配りながら歯周組織の診断を行う必要があると教えていただきました。また歯周組織診断以外にも、口腔外、顎関節の診断も欠かさず行っていたことに感銘を受けました。またライブオペでは、マクガイア先生、シャイアー先生の手術手技の正確さ、迅速さ、丁寧さに、我が目を疑うばかりであり、大学で自分らが行っていた歯周外科の手技をもう一度見直す良いきっかけとなりました。
全体の研修を通じて感じたことは、アメリカで最高の歯周病専門医と言われるドクターの歯周治療は、何事においても丁寧で、緻密であり、そこで得たデータと、確固たるエビデンスを照合し、ベストな治療法、治療計画を高い次元で実現していく治療技術全てがあってなせるものだということでした。いうなれば、まさにサイエンスとアートの世界でした。最後になりましたが、今回の研修を企画してくださいました、マクガイア先生、シャイアー先生、、熊谷先生、宮本先生、コーディネーターの仲川先生、ならびにオフィススタッフの皆様、スポンサーのアストラテック、シロナの方々に厚く御礼申し上げます。今回の研修で得た貴重な体験をもとに、更なる患者利益実現のため邁進して行く所存です。
佐藤克典
PHIJヒューストン研修が4月29日から5月5日にかけて開催されました。
4月29日は移動日でしたがコンチネンタルエアラインのコンピュターの故障によりチェックインが大幅に遅れ、波乱のスタートになりました。期待と移動の疲れでこの日はなかなか眠れませんでした。
4月30日、第一日目は歓迎の挨拶がマクガイアー先生とシェイアー先生、宮本 貴成先生によりおこなわれ、今回のセミナーにかける意気込みがひしひしと感じられました。マクガイアー先生のオフィスは日本の診療室などよりとても広く、機能的でより整頓された環境にありました。この日はまず、宮本先生による歯周病の病院論に関する講義が行われ、歯周病の機序や炎症に関する内容の解説があり歯周病の更なる理解につながりました。続いてマクガイアー先生により包括的な歯周病の検査についての解説があり、口腔内だけでなく口腔外からの診査の重要性、口腔底や舌などの口腔を一つの器官として捕らえることの重要性について語られました。午後はハンズオンの実習で実際の検査を参加者がペアになり相互実習が行われより具体的に検査の流れが体験できました。終了後に後半は宮本先生によりEvidence based dentistryの定義や意味、論文の研究方法による研究評価の違いについて詳しく解説され、論文の評価について深まりました。
5月1日、第2日目はインプラント症例に関するグループケースの発表から始まりました。各グループで各自が1~3ケースのインプラントの治療計画をたてて、その治療計画をマクガイアー先生とトッド先生に評価していただくものでした。各グループとも努力のあとがみられて、とても興味を引く内容でした。その中でも、いかにエビデンスにのっとり、予知性の高い治療計画で治療をおこなうことが重要であるかということが力説されました。とても参考になる時間帯でした。自分も発表させていただきましたが、専門医の先生方の見識と知識の深さに自分の甘さを再確認するとともに、また同じグループの熊谷 直大先生には症例の問題点をわかりやすく指摘いただき、とても勉強になりました。つづいてシロナ社のセレックの解説と実習がありました。自分は実際に触ったことがなかったのでとても刺激的でした。咬頭の位置など機械でここまでできるのかと、ひとり驚嘆していました。現在の技術の進歩に感動しつつ、この技術が生かせる環境に早く自分の医院を近づけて行きたいと思いました。最後は13題の課題論文の要約について、各班で選んだ一題ずつの要約と今後の診療についていかに生かしていくか、ということのグループ発表がありました。各班とも論文を吟味し、疑問な点や感想を懸命に質問していました。自分も真摯に診療に当たっていかなければと思いました。
5月2日、第3日目はガリレオスについての解説と講義から始まりました。14秒でCT撮影が終了し、顎の位置決めが難しくないこと、神経の走行や骨の状態の回復などレントゲンでは再現できない情報量の多さに驚き、セレックとの組み合わせによりインプラントのアバットメントやステント製作に大きなメリットを生むことを理解できました。またその際、何も知らない自分に優しくアドバイスしていただいた、同じ班の矢野 章先生にも感謝でした。
午後になり、マクガイアー先生により非外科処置についての再評価、抗生剤と化学療法について解説があり、非外科処置についての再確認ができました抗生剤の使い方、その処方、非外科処置の限界について理解が深まりました。続いてプロビジョナルレストレーションのハンズオンがあり、前歯部におけるインプラントのセメント固定とスクリュウ固定の2種類のアバットメントに対するプロビジョナルレストレーションの製作をやらせていただきました。インプラントのプロビジョナルレストレーションの製作の経験はあまりなかったので勉強になりました。このときは同じ班の熊谷 直大先生に手順やチェックをしていただけたのでとても助かりました。
5月3日、第4日目はまず歯周検査の実習とスケーリングの相互実習、そしてその検査結果と歯石除去の評価が行われました。自分自身の検査結果とその評価をマクガイアー先生のところに勤める衛生士さんに評価してもらうのですが、その方法や歯石探査の仕方が参考になりました。ぜひ当院のスタッフにも教えてあげたいと思いました。つづいて行われたのは午後に見学する手術の歯冠延長術についての講義が行われ、その手順と注意事項について解説が行われました。昼食をはさみマクガイアー先生とシェイアー先生による歯周外科手術の見学が行われました。マクガイアー先生が歯冠延長術を行い、シェイアー先生は抜歯とソケットプリザベーションを行いました。実際に目の前で見るオペはとても参考になり、日本にもどって実践するのにとても役に立ちました。午後になり、ソケットプリザベーションの講義があり、引き続き手術見学が行われました。マクガイアー先生が行った抜歯と同時のソケットプリザベーションは頬側骨の大きな吸収により予定していた材料とは別のものを使用することになってしまいましたが、スタッフの迅速な対応と準備に手術は何事もなかったかのように進んでいく様子には、スタッフ教育の徹底さが感じられました。自分も同じような患者さんがいるので、その治療方法は特に参考になりました。最後に各班に出されているトピックについての発表がこの日はA、B、C班から発表されそのレベルの高さに皆の努力が現れていました。
5月4日、第5日目は朝8時からの講義の前に、7時30分から前日のトピックプレゼンテーションの続きであるD班とE班の発表がありました。前日に引き続き、臨床例なども含まれた内容の高いプレゼンテーションが行われました。この日の講義は、遊離歯肉移植術について解説され、続いてライブオペが行われました。講義を聴いてすぐに実際のオペが見学できるのでより理解が深まりました。つづいてインプラントの講義がありインプラントのライブオペが行われました。マクガイアー先生は前歯部の埋入を行いました。ドリリングの際に頬側の骨が薄く骨が裂開してしましたが、その確認を丹念に行い、すばやい判断で骨の補填材とPDGFを使用し、リカバリーしていたのはさすがでした。プロビジョナルのセットでも問題が生じましたが、患者さんと協力しながら解決策を模索し、アクシデントにスマートに対応していた姿は、患者さんへの対応にも参考になりました。ライブオペ後の最後の講義は診療所のマネージメントということでマクガイアー先生のこれからの医院の方向性や考え方についてお話があり、前向きに医院の経営を考え、常によりよい治療を患者さんに提示できる診療所作りをおこない、患者さんを大事にしていけば必ず、患者さんに支持されることが実現できると情熱的にお話されていました。マクガイアー先生の人柄が理解できる時間でした。
講義の終了後、サティフィケートの授与式とパーティが行われましたが、受講者全員、講義や課題から解放された喜びから、とてもリラックスした和やかなパーティとなりました。修了書をマクガイアー先生とシェイアー先生から皆が受け取り、記念写真を撮らせていただきとても記念に残りました。
翌日5月5日にヒューストンを旅立ち、13時間かけて無事5月6日に日本に戻ってきました。今回ヒュ-ストンで学んだことをいかに臨床で生かし、患者さんの利益につなげていくか、ということを考えていこうと思います。今回このセミナーを企画し、参加させていただいた熊谷 崇先生、マクガイアー先生、シェイアー先生、宮本 貴成先生、現地でお世話いただいたリンダさん、マネージメントをしていただいた仲川 隆之先生、またこのセミナーを一緒に乗り越えたB班の矢野 章先生、古賀 勝博先生、熊谷 直大先生熊谷 昌大先生に感謝したいと思います。次はオマハ研修ですがこれもまた楽しみであります。
奥富史郎
まず、熊谷崇先生に感謝申し上げます。幸運で特別な方々・・出発時に頂いた激励文の意味を、今ここに、感謝と共に心から感動し、歯科医として未来に希望の灯りを見ております。このような、心に響く頭がフル回転する一週間も最近ないことでした。
圧倒的な凄さでした。しかもその凄さは、ごくごくスタンダードであり、丁寧であり、自由であり、衒いのない素晴しいスタンダードさでした。
サイエンスとアートと言われて久しいですが、アートとは、サイエンスをどう按配するか・・とは日野原先生の言葉ですが、按配するには、人としてのありようが大切であって、
確固たる信念、たゆまぬ努力、さびつかない感度、そして人に対する配慮と感謝、ジェントルさと感じ入りました。タイトル持っているから先生と呼ばれて尊敬されるのでなく、
真の医療者として、健康感を持った人々に信頼をいただくことの意味を心に問うた旅でした。
3月、東京研修で配布された冊子には、「PHIJ」の文字が書かれ、研修のステップごとにチェックを受け、合否の判定を受けると明記され、開業しながら大学に残っていたころを思い出し、後輩の気持ちに立ち戻ったりもしました。今まで経験ないほどのスピードと準備の量に戸惑いましたが、同じグループの若き仲間たちの縁を得て、びっくりするほどその気になれたのも、嬉しい誤算です。同級生はほとんど守りの体制に入っており、こんなに勉強する仲間をもてた事に高揚感を味わい、ファイトが沸きました。
これも平成10年、一ツ橋ホール大雪の日、ブラッタール先生、免疫学者の多田富雄先生を招いての、熊谷先生のOPめざす第一歩の日から始まった、真の患者利益を提供する為の活動の過程でできた、多くの仲間があったからこそと思います。
3月の講演はMcGuire先生のインプラント治療総論でした。口腔外科にいたとはいえ、なまった頭を呼び起こすのに苦労したものの、新鮮で魅力的なお話に期待が高まりました。大切な点を要約課題として課せられ 何十年ぶりかの英論文で、理解するのにグループの先生方には随分助けて頂き、ヒューストンに向かう飛行機の中でどうにか形にすることが出来、若い先生のエネルギーとフットワークには感謝でした。優秀な後輩、早乙女先生が一緒で楽しみも倍増してきました。
McGuire先生のオフィスは機能美に満ち、ホスピタリティーにあふれ、魅力的な環境でした。熊谷先生が、技術アップを言われながら、投資して環境よくしないとだめだよとおっしゃる意味もよくわかりました。クリーンな環境から、いい結果が生み出せ、患者さんにも、スタッフにも、ひいては自分にもハッピーで仕事が出来ると言う事でしょう。私も3年前に改装しましたが、もう一度直したくなりました・・。
McGuire先生、宮本先生、Scheyer先生方の最新のデーターに基づいたご講演、また我々の処置について、多方面から、気づかなかったご指摘を頂きました。自由な発想と、信頼する仲間との沢山のディスカッションによるものと、伺いました。臨床家であり、研究者であり、とてつもなく広い視野をお持ちで、たゆまぬ努力をなさっていらっしゃるでしょうに、穏やかで、ジェントルでいらっしゃる事は、学ばねばならぬ大切な姿勢です。
基本診査の実習では衛生士のチェックを受け、今までにない緊張感を味わいました。
ライブオペで、Scheyer先生はゆっくりと処置を進め、アシスタントのスムースな動きと相まって、術野はもちろん周囲にもほとんど血液の汚れがない美しい静かな処置でした。
ごく近くで見せていただけ、手技はもちろん、多くの学ぶべき事柄、気づきがあり、こんな経験はめったになく、今回のご配慮を大変ありがたく思いますと同時に、これから巣立つ若いDR達に見せてやりたいなあと、心から思いました。若いうちに最高のものに、沢山触れる事が何より大切です。そして学ぶ友も沢山もつことです。
研修を通じて、今までの処置では結果にのみ目がいっていたので、プロセスのひとつひとつを今一度見直して、スタンダードにきちんと、きれいに進んでいるか改善し、よりよい結果を目指します。今回の研修を通じて、知己の先生とはさらに交友も深まり、初めての先生とは、同じ目標を目指す仲間として喜びあい、無駄でないと信じてきた時間に更なる希望が見えてきました。定年のない我々の仕事ですが常に勉強する気持ちを忘れず、独りよがりにならぬよう、仲間の先生方と刺激しあって、熊谷先生が長きにわたり、ご自分ひとりで培って下さった海外の著名な先生とのご縁に深く感謝し、その恩恵に与る責任を自覚して皆さんと頑張りたいと思います。
開業して初めての長い休診でしたが、患者さんかたから、いつも勉強して下さって有難いと言われました。その責任は重大です。期待される歯科医、尊敬される歯科医、信頼される歯科医療、課題は山積でも、この仲間にブレーキがかからなければ大丈夫と思います。
安全運転ばかりではつまらないので、たまにはスピードアップしてPHIJの動きに目が離せないぞというくらいに、山を目指して行きましょう。フランクに話し合える仲間をもてたこと、雲の上であろう方の実地のご指導受けられた事、身に余る幸せな時間でした。
あらためて 熊谷先生有難うございます。OPとしても口腔外科医としても嬉しい時間でした。
この素晴しいチャンスの実現にご尽力下さった全ての皆様に心からお礼を申し上げます。
仲川先生、人一倍面倒かけました。
オマハに向かって、自分のタイヤを交換して走り始めます。まだまだ頑張ります。
希望が見えてきましたから・・。 奥富史郎
高橋周一
私が Oral Physician の海外研修に参加するのは今回で4回目になります。
そして今回のHoustonの研修は、前回参加申し込みが遅れたためにキャンセル待ちをしたのですが叶わなかった待ち遠しい研修でした。


酒田で始まったOral Physicianのセミナーも早くも22期を迎えているとのこと、1期の参加の私から見ると、力のある優秀な先生方が日々の努力を重ねているのが良くわかります。今回も以前からのメンバーに加え、若くて力のある先生方と勉強をする機会を得られてとてもうれしく思いました。
研修の初めの自己紹介時にもお話しましたが、私は今年の4月に50歳になりました。
実はとても意味のある年なのです。熊谷先生の歩む道を追い診療室の体制を変えていくに従い、5年前の Oral Physicianの研修時に、ある悩みを熊谷先生に相談しました。都心型の診療室の典型でもある当院は、メインテナンス患者が増えるにつれアポイントが取りづらくなり何とも言えないストレスを抱えていました。院長室とスタッフ着替えの部屋を統合し、院長室(倉庫?)を外部に移したものの、狭いスペースに1台のユニットを増設するのがやっとでした。「どうしたらいいのでしょうか?」今思えばどうもこうもないのですが、まだ借金もかなりの額を残しており移転も容易ではありません。近隣に移るにしても、もともと余裕のあるスペースを確保するテナントも土地もありません。あったとしても軽く1億を超える再投資となりその割にはユニットの台数も多くは置けないという状況でした。
熊谷先生のアドバイスはユニットの稼働率を上げる事、昼休みを交替で取るなどなるべくユニットが動いている時間を確保することにより増設に近い効果を期待することです。そして極めつけは「高橋君、50歳になったら勝負しなさい」でした。
もしかすると別のアドバイスもいただいたかもしれません。しかしそのときから私の頭では50歳の勝負どころをずっと模索してきました。途中避けられない困難な状況をむかえつつ、このまま返済を終えて適当にやっていくほうがいいのではないか?と真剣に考えたときもありました。実際少し診療の現場を離れてみたりすることで他の道が見つかるかもしれないと模索したりもしました。都心でユニットの数が少ない診療所で予防中心の診療体制が成り立つのか?チームミーティングで発表する診療所では借金を増やしつつも設備投資や増設をしていく診療室が多いのですが、同じ保険診療の体制では経費のかかりすぎる増設に対する費用対効果は圧倒的に悪くなります。かといって自費診療主体の診療室に変えていくにも難問が多々ありました。
私の体調不良や勤務するスタッフの入れ替わり時の《ぶれ》を最小限にするためにISOの仕組みを院内に取り入れてみることにより院内の診療体制の仕組みはほぼ出来上がったように思います。日々の改善は以前よりも私の目を離れて出来るようになりましたが、そのうちISO仕組みに振り回されて疑問に思うことも出てきました。ISOの仕組みをうまく取り入れられていないのかもしれませんが、実際の臨床上、細かい仕組みをしっかり守ることにストレスを感じる様になってきているからです。
予防をベースにした診療体制においても常に治療の必要性は出てきます。健康な歯を守るということには治療前の的確な診断、治療時の最高の技術、治療後の予測性のある的確なメインテナンスが不可欠です。



ヒューストンにおける今回の研修は歯周病、インプラントの専門医のクリニックでありながらほぼ完璧といえる医院の環境を整え患者さんから絶対の信頼が得られるように、スタッフが誇りと自身をもって働ける環境を見て取ることが出来ました。
総勢25名、5人ずつのA~E班に分かれたグループは東京講演後の課題をクリアするべく日々の診療の合間をぬって努力をしました。私事ながら3月から4月にかけて2人同時の衛生士の結婚出産による退職と勤務医の2人の交代と歯科医師会の3つの委員会の開催など未だかつてない忙しさの中でいかに時間を作り課題に取り組むかが最大の難問でした。
診療後の時間は委員会への出席や他の用事で取られるため結果的に毎朝4時~5時頃におきて慣れない英語論文の翻訳と理解に努めました。しかし下手をするとたった1行の文章の訳に戸惑い1時間かかったということもあり、なかなかはかどりません、グループのメンバーの多大な協力を得て何とかこぎつけたというのが実際のところでした。
出発時の成田では前回のドイツ研修時のような悪夢が起きないように祈りつつ到着したところチェックインカウンターのシステムダウン?により長蛇の列、結局チェックインを終えた頃にはすでに時間がなくそのまま飛行機に乗り込むという余裕のない出発となりました。しかし無事に飛び立ち12時間後には目的地、ヒューストンに到着しました。


翌日は朝の7時30分出発です。当然のことながら夜は巧く眠ることができずすっきりとはしていませんでした。バスでマクガイアー先生のオフィスに到着するとその広大な広さに圧倒されてしまいました。私の診療所との環境の差になんとも驚くばかりです。 それなりに世界の歯科診療所を見てきましたがアメリカは何とも広い。その中でもトップクラスの診療所として自他共に認める質の高さを感じました。


さてここからめくるめく講義と実習の世界が広がって行ったのです。 マクガイアー先生の挨拶に始まり宮本先生の講義はその後の論文の課題を再検討するためにとても役に立ちました。コースのカリキュラムに沿って次々進んでいく講義と実習、課題の発表と素晴らしい充実感です。これだけのコースを設定された過程にどれほど時間とエネルギーを費やされたのか今もって痛感しています。


講義の内容に続き相互実習や模型での実習、素晴らしい環境での手術の見学など日本ではありえない内容の濃い時間でした。中山先生、岩上さんの通訳のおかげで手術の内容もオンタイムでの理解が深まりかけがえのない時間だったと感慨にふけっています。中山先生においては歯周病専門医としての見所や通訳の配慮をしていただきとても助けていただきました。今こうして日本へ向かう飛行機の中で思い起こしては、もっともっと貪欲になればよかったと反省することもあります。マクガイアー先生を初めとして「エンジョイしているか?質問はないか?」と声をかけて頂きながら、英語力にかけることもあり会話を楽しめなかったことが残念で情けないです。(いつも言っていることですが…)



そして更に情けないことに時差ボケのコントロールが巧くいかず講義中に意識を失ってしまう自分がいたことをいまさらながら反省しています。冗談抜きでまぶたの上下にセロハンテープを張りつけたかったぐらいです。メンバー全員でコースの質を維持するために、努力し互いの不備を是正する必要性を感じました。オマハ研修、後に続く研修においても必ずやり遂げましょう。
今回の研修はただ講義を受けるだけのものではありません。与えられた課題に対してグループを初めとして全員で検討してこなしていかなくてはなりませんでした。講義終了後も夜遅くまで課題の内容を充実するために検討していました。夕食もスーパーに買出しに行ったり部屋に頼んだりしてディスカッションをしながら食べました。試験中の学生の頃を思いだしたりしていい感じでした。


研修後のこの感想文ではコースの詳細、内容は他のメンバーに譲ることにしています。
(勝手にそうしているだけですが皆さんお願いします。帰国後の翌日からまた別のセミナーなのです。今しか書く自信がないので…)
最後にマクガイアー先生の言葉を通じて、自分の中で再確認したことを書くことにします。
人生は一度しかない(現世での)自分の使命を見つけて悔いのないように努力し続けることが、自分にとっての良い人生だと思います。
人それぞれおかれている環境は違えども、ゆるぎない志を持って前に進むことを止めないように、皆さんに支えられていると感じています。
マクガイアー先生がどのようにしてあのような素晴らしい結果を成し遂げているのか、最後の講義の中で確認しました。
自分の人生の哲学、最善を尽くす努力、成し遂げるという思い、そして楽しむということを日々実践しているのだと。
マクガイアー先生がいつも見せてくれるあの笑顔を自分でも出来るように明日からまた頑張っていこうと思います。
現在、今の診療室の近隣で新しい診療所を作るべく探している段階です。歯科医院も沢山あり、なかなか思うような場所と広さに合う物件はありませんが、哲学だけは熊谷先生、マクガイアー先生の診療所に負けない診療室にするつもりです。



都会にしては広めの個室と滅菌消毒室、ペリオ、インプラント、を初めとした自費中心の診療室です。現在の診療室をメインテナンス中心の診療所へ移行することで最善の努力と結果を出すことの出来る診療所への移行として、都会ならではの環境の中で一つの答えだし来年のチームミーティングで発表できるようにしたいと思っています。そのためにも今回の研修はとても意味のあるべきものでした。
私はいろいろな意味での出会いを大事に思っています。人生の中で無駄な出会いはありませんが本当に意味のある出会いはそう多くはありません。いつも何かを導いてくれる皆さんとの出会いに感謝しています。
後1時間で成田に到着予定となってしまいました。振り返ればあっという間の1週間でした。
このコースを企画していただいた熊谷先生、マクガイアー先生、宮本先生をはじめとしてシェーヤー先生、中山先生、各スタッフの皆様、通訳の池上さん、そして何より若いながらも立派に我々のコーディネーターを果たしてくれた仲川先生、本当にお世話になりました。
シンデイさんを初め全スタッフが我々のために気を使いいろいろな配慮をしてくれました。
シロナやアストラの皆さんにも本当にお世話になり感謝の気持ちでいっぱいです。
次は9月のオマハの研修です。今回の研修を元に更なる課題をクリアして生涯唯一の研修になるように努力して結果を出していきたいと思います。
またお世話になりますがよろしくお願いいたします。



では7月のチームミーティングでの再開を楽しみにしています。
5月6日 日本への機内にて
五十嵐三彦
僕今回のヒューストン講習はとても、自分にとってとても今後の臨床に有意義なものとなりました。自分の臨床がエビデンスを基に行っているつもりでありましたが、その根拠が甘く不十分であることが確信できました。自分はインプラントの予後に重点を置き過ぎ、その審美性の追求にややけていたと反省する面が多々ありました。1ランク上のスキルを身に付けたような気がします。レポート提出や課題があり、いつになく緊張感がある講習でした。しかし、普段の勉強不足の自分にとってはかなり良い刺激になりました。
Dr,mcguire Dr,scheyer両先生のlive opeを見学し、丁寧でかつ驚異的なスピードにとても驚愕しました。そのスピードが最大の感染防御であると感じました。
また、宮本先生の講習は、論文に対しての真実や信用度など自分が今まで知り得なかった情報及び最新の研究に関してご教授いただき今後の論文を読む上で参考になり、自分にとりとても有益な講演でした。この講習を通じ以前より論文を読む習慣が出来ました。
この講演を主催していただいた、熊谷先生、Dr,mcguire 宮本先生 そして、中山先生、ヒューストンのスタッフのみなさん、日吉歯科の仲川先生をはじめ皆様、シロナの栗城さん、アストラテックの桐山さん、通訳の岩上さん、参加者の皆様、真にありがとうございました。オマハにても何とぞよろしく願いたします。
小玉尚伸
ボストン、マルメに続いての参加です。ボストンでは歯科医学の基本や米国の歯科事情に触れることができました。マルメでは、歯科哲学とカリオロジーを学びました。ヒューストンでは、Evidence Based Dentistry すなわち、いかに根拠のある歯科医療を実践できるかを学ぶことができました。今回が今までで一番勉強し、ハードな研修だったと思います。最初に、論文に書かれた内容をどのように理解していくのか、論文の読み方の基本についてDr.Miyamotoからのレクチャーがありました。Dr.McGuire, Dr.Scheyer, Dr.ConradからはEvidence に裏付けされたインプラント学と歯周病学を教えていただきました。今日学んだことをすぐ実践することの大切さ、データの重要性、予知性の高い治療等、大変勉強になり、今まで上っ面の知識しかなかった自分が恥ずかしくなりました。
今回は、事前に論文が13編+2編、ケースが3例、トピックのグループプレゼンなど宿題が多々ありました。診療の合間に久しぶりに英語辞書をとりだして、英語論文をを読みましたが、読むことで、なぜそのような治療を選択するのか明確になったのが大きな収穫です。また、各グループのプレゼンテーションはどれもすばらしく、帰国してからも撮影したビデオで復習しています。私は、五十嵐先生をはじめとするAグループの先生方におんぶにだっこでしたが、なんとか5日間を終えることができました。この研修は、次回のオマハに続きますが、オマハでは、PHIJ、Aグループに貢献できるようにこの4ヶ月しっかり勉強したいと思います。
最後に、McGuire先生をはじめとする関係者各位に感謝いたします。仲川先生お疲れさまでした、オマハでもよろしくお願いします。
I can't wait to see the PHIJ members at the team meeting (Sakata) and in Omaha. Thank you!!
Oral Physician海外研修 Advanced Periodontics Course 2010 in Houstonに参加して
塩澤彰久
今回のOral Physician海外研修を受講するにあたって、参加するのに実力が足りなすぎるのではないかと躊躇していましたが、今回の研修を振り返ってみると非常に有意義な時間を過ごすことができ、得られたものの大きさを考えると、本当に参加できてよかったと感じました。
3月の2日間の東京コースを受講した後、英論文の要約、グループでのトッピックプレゼンテーションと1ヶ月半の期間にかなりの量の宿題が出たため、ヒューストンの本コースまで勉強を継続的に行うことができました。海外の論文に触れるという今まで自分の中にはなかった勉強法を確立できたことが素晴らしい体験となりました。
ヒューストンでの5日間は本当にエキサイティングで、充実した時間をおくることができました。自分が海外で初めて見る診療所が世界のトップデンティストのところであったこと、そして実際の診療を見学できたことは非常に幸運で、その場に実際に行かないとわからないようなことがたくさんありました。先生方の人柄、スタッフとの関係、患者との関係、診療室のハードなど診療以外の部分でも超一流であることが肌で感じられました。
ヒューストンコースは基本的なComprehensive ExaminationからSRP、自分にとってはアドバンスな歯周外科、インプラント治療までが講義、実習、オペ見学によって構成されていました。診査、診断の重要性、基本に忠実な術式を行うことの重要性を学び、5日間で得られた知識はホテルに帰ってからの復習が追いつかなくなるほどでした。インプラント治療に関しても極めて予知性の高い治療であるが、これは診査、診断が的確に行われてリスクマネジメントが達成され、基本に則った術式を的確に行ったときにのみ獲得できるものであるということを教えていただきました。また将来、さらに発展するであろうcomputer guidedのインプラント治療を集中的に学ぶことができとことも大きな価値があったと思います。
9月のオマハコースまでにさらなる宿題と実際のケースプレゼンテーションがあるので、宮本先生に教えていただいた真のEBDというものを意識しながら勉強を継続して行っていこうと思います。
ただ参加するだけのセミナーではなく非常に実践的な内容のものなので、これからの自分の臨床に知識としてだけでなく実際に活かしていき、患者の、地域の健康を増進することができれば非常に素晴らしいことではないかと感じました。
この素晴らしいコースを組んでいただいた熊谷先生、McGuire先生、宮本先生、Scheyer先生、コースリーダーの仲川先生、中山先生、通訳の岩上さん、PHPのスタッフの方々、シロナの方々、アストラテックの方々、そして、一緒に研修に参加した先生方、全ての方に心から感謝します。ありがとうございました。
矢野章
初めて、SATの海外研修に参加しました。
昨年、SATからのこの研修のメールが届きました。早速、問い合わせのメールをすると、残席数名との返信がきました。早速、日程を調整し申し込みました。
日が流れるのは早く、あっという間の3月の東京研修、そして、Houston研修でした。
日頃、歯周病治療とインプラント治療を主に、私は行っています。アストラのインプラントの評判の良さと米国歯周病学会の会長であったマクガイヤー先生のセミナーは我々歯周病学を専攻した者にとって、あこがれでした。セミナーを通して学んでいくうちに、かなりの経験があるつもりの私でも、自分の知識の偏りに気付かされました。5日間のHouston研修では、実際の診療を見学する事もでき、新しい材料の実際の治療の臨床結果も経験でき、大変有意義でした。特に、歯周外科を多く行う私にとっては、細かいところですが、切開と縫合は大変勉強になりました。
毎日の研修後の夕食時にグループの先生方との意見交換を行えたのも、今後の診療や人生観に変化を得られことは、セミナーと同様に有意義なものでした。
これから、9月の3回のセミナーに向けての、準備に忙しい毎日を送ると思いますが、最後にむけてしっかりとしたケースを提出したいと考えています。
最後に、私自身は、この数年、年に1、2度の海外研修を受講していますが、今回のセミナーはとても勉強になるので、これから、インプラント、ペリオを習得したい先生がたには、特に受講していただきたいセミナーにあげられると思います。
熊谷直大
今回PHIJに参加して、歯周病治療の知識を再確認できたことが自分にとって最も良い成果でした。自分はアメリカで補綴専門医教育を受けました。日吉歯科診療所ではこの1月から補綴専門医診療とインプラント診療を始めています。来年からは歯周病専門医も加わる予定です。来年に向けて歯周病専門医ともタイアップできる診療所づくりを進めていく上で、今回の研修は大変参考になりました。
また、研修中には、たくさんのOPの先生方とも知り合いになりました。全体の1/4ぐらいのOPの先生方のこれまでの努力と実績は、この研修を踏まえて診療室のレベルアップを進めて行く上で基礎として十分であると感じました。今後OPの先生方の診療室がどのように発展していくのか楽しみにしながら、自分も負けないように日吉歯科診療所のレベルアップに貢献していきたいと思います。補綴の勉強会も随時開催していこうと思っています。
最後に、貴成先生、熊谷先生、マグワイヤー先生、シャイアー先生、仲川先生、中山先生、岩上さん、マグワイヤー先生の診療室のみなさんに感謝と敬意を表したいと思います。どうもありがとうございました。
熊谷 直大
古賀勝博
今回ヒューストン研修に参加させていただき、ありがとうございました。
私にとって、この1週間のヒューストン研修はカルチャーショックばかりであり、今までの治療や、インプラント治療の考え方を大きく変化させられるものでした。
今までは、できるだけ自分の歯を残し、利用することを考えて治療を行ってきました。しかし、今回の症例発表で、残す為に治療を行っていた歯が、マクガイア先生のオフィスでは抜歯対象だと知り大変驚きましたが、説明を受けて納得しました。
インプラント治療はもはや、予知性の高い医療であり、正しい術式と、正しい理論をもとに行えば、必ず患者さんにとってメリットの高いものになると確信しました。
また、保険で固まった、Drやスタッフ、患者さんの心や頭を、何がベストなのかという価値に変化させていくと、ここまでシンプルなものに変化してしまうものなのか?とマクガイア先生のオフィスで驚き、これが患者さんや術者がスムーズにゴールに向かっていける体制なのだと実感しました。
今回の研修で、歯周外科やインプラント治療の理論や知識を、多く知ることができ、患者さんにとってのベストを考え伝えていく大切さを学びました。また、今回得た知識はOPの診療体系が基盤にないと、実現は難しいのではないかと思い、改めてOPについて考えることもできました。
今回学んだこと感じたことは、多々ありまだ整理できていない状態ですが、少しずつ病院や患者さん、地域の方々にフィードバックできるよう努力していきたいと思います。
最後になりますが、今回研修を企画運営してくださった、多くの関係者の方々に感謝を申し上げます。オマハでもよろしくお願いします。
熊谷昌大
今回初めてヒューストンにあるマクガイア先生のオフィス見学ができる機会を頂きました。 日本でマクガイア先生の講演を聞いたり、スライドでオフィスの写真を見たりしてイメージは出来ていたのですが、やはり現地で実際に見てみると色々と感じるものがありました。 今回の渡米はただ見学に行っただけではなく、PHIJという研修プログラムで歯周病治療の基本から歯周外科治療、再生治療、インプラント治療を学ぶものでした。 このプログラムの良かったところは、ただ話を聞きに行くだけではなく事前に英論文を読み、症例作成、グループ課題発表があったことです。 日本にいる間で課題を学ぶことによってヒューストンでの研修がより利益のあるものとなりました。 次の研修はオマハにあるクレイトン大学で解剖学を中心にインプラント埋入実習を受けます、自分にとってプラスになるように準備をしていきたいと思います。 マクガイア先生をはじめ、この研修プログラムすべてに携わってくれた方たちに感謝いたします。
柴田貞彦
今回の研修の出発に際し、成田空港でいただいた熊谷先生からのメッセージの中で先生は、「このセミナーに参加できる皆さんは大変好運で特別な方々であることを再確認して下さい。」と述べておられます。
出発時、この文章を読み、理解したつもりでおりましたが、帰国して改めて読み返してみると、つくづくそう思います。この研修が、いかに私に影響を与えたかを示す出来事をご紹介させていただきたいと思います。
それは、最終日の懇親会でのことでした。
会は、McGuire先生のすばらしいご挨拶の後に盛り上がり、とてもいい雰囲気になっていました。私も結構ハードな研修をやり終えた充実感とすばらしい先生方と卓越した内容の研修に参加できた満足感に包まれていました。そんな中、斎藤直之先生とお話しする機会がありました。先生とお話ししながら、なぜか胸が熱くなり涙があふれてきました。研修の懇親会でこのような経験は初めてです。このことは、いかにこの研修がすばらしく、深い部分で私に影響を与えたかを示していると思います。事実、帰国後、さまざまな場面で、スタッフに研修の話をすると、みんな目を輝かせ、生き生きとした表情で聞いてくれています。患者さんと接しても、とても反応がいいように感じます。自分自身、何か深い部分で変ったように思います。今回の研修では、OP診療所としてMTMを実践しながら、さらにアドバンスな歯周治療やインプラント治療をどのように展開していったらよいのかを具体的にお示ししていただいたように思います。また、エビデンスに基づいた歯科医療についても再認識することができました。そして、最後のセションであるPractice Managementの中でMcGuire先生の哲学をお聞きする機会がありましたが、今後の私の生き方を考える上でとても参考になりました。
最後に、このようなすばらしい研修を開催いただきました熊谷崇先生、McGuire先生、宮本先生に深く感謝いたします。また、この研修を支えていただきましたScheyer先生、仲川先生、中山先生、McGuire先生の診療室のスタッフの皆様、通訳の岩上さん、シロナ社ならびアストラ社の皆様、色々有難うございました。一緒に参加された先生方にも大変お世話になりました。今後もよろしくお願いいたします。
江間誠二
今回の研修は、東京での2日間の研修に続くものでしたが、研修前の宿題の多さ、論文の内容の質の高さには驚きました。インプラントを15年以上手がけて来ましたが、今回のような根拠に基づいた研修ははじめてでした。ヒューストンに行く前に論文を読んでいたので講義内容がよくわかりました。インプラント埋入、GBR,ソケットブリザベーションのライブオペをみて、今までの概念が全く変わりました。今までは、フィクスチャーを骨のあるところに埋入していましたが、審美的に正しい位置、インプラントに垂直な咬合圧をかけるように埋入するというのも驚きでした。またGALILEOSとCERECを合体させたCrown製作法は将来の技工法を全く変えるものでした。
日本に帰国して、熊谷先生のおっしゃるグローバル化された歯科医療の本物に触れた思いがします。自分ごとで恐縮ですが、12月に新築移転しましたが、自院をみると恥ずかしい思いがしました。今後は、MTMを確実に実行し、EBDに基づいた治療を提供し続けることが大切だと思いました。日吉歯科のレベルの高さ、歯科医療に真実を求める姿に頭が下がります。成田を出発する時に熊谷先生からいただいた激励文には深く感銘しました。
このようなすばらしい研修を企画してくださった熊谷崇先生、宮本貴成先生、Michael McGuire先生、Dodd Scheyer先生に深謝申し上げます。またご協力いただいたシロナデンタルシステムズ株式会社、アストラテック株式会社と仲川隆之先生に感謝申し上げます。
川原博雄
3月13,14日の東京研修に引き続いてのヒュ―ストン研修で、私にとっては2回目のマクガイヤー先生の診療室での研修でした。今回の研修は、真の患者利益を提供すること、すなわち生涯にわたる口腔の健康を守るために、歯の生存率を高めるために、どのような歯科治療を提供していくことが必要なのかを学ぶことができました。
科学的な根拠に基づき、臨床的な経験や状況。患者の価値を考慮した歯科治療こそがエビデンスに基づいた歯科治療であること、その科学的根拠となる科学論文の読み方や価値、歯の予後を決める因子について、選択する治療法の安全性、有効性の確認方法、また、CTを使用することによる治療の確実性、安全性、有効性、多くのことを学びました。歯周組織の組織学的役割や免疫反応、歯周組織検査やスケーリングの講義と実習、それに加え歯周外科処置の講義と実習、インプラント治療でのCTからのデータを基にしたPCによる治療計画の講義と実習、2日間の東京研修から5日間のヒューストン研修と本当に大切なこと必要なことをわずか7日間で行ってしまうという、これ以上ないように考え抜かれた研修内容でした。まさに私にとって経験則の治療からEBMへと向かうための再教育となりました。9月のクレイトン大学での研修もとても楽しみであり、歯科医療をして行くうえでのターニングポイントとなると思っています。
これだけの研修を企画していただいた熊谷先生、仲川先生、そしてマクガイヤー先生、シャイヤー先生、宮本先生、サポートしていただいたシロナ、アストラの皆さん、岩上さん全ての方々に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
加藤大明
熊谷先生、仲川先生から多くのことを聞いていた、HoustonのPerio health Professionalsを初めて訪れることができました。オフィスは日吉歯科診療所と似て患者のヘルスニーズに応じ何度も(6回!)拡張を続けた迷路のように大きな診療室でした。
およそ21のLecture、Workshop、Live Surgeryから成るプログラムは、これまで日吉歯科診療所が関わってきたセミナーの例に漏れず、包括的な診査診断と基礎的な事項に重きを置いた内容でした。
多くの内容はこれからDVDを見ながら復習し、患者に対してフィードバックする必要がありますが、中でも特に印象に残った言葉が二つありました。
1.Lecture 3 "Treatment Program, Evidence based dentistry"より
"his own major scientific talent was his ability to look at an enormous number of experiments and journal articles, select the very few that were both correct and important, ignore the rest, and built a theory the right ones."
アインシュタインが自身の能力を評した言葉です。歯科医療においても、一つ一つの治療に対し数多くの論文、意見が学術誌、商業誌、インターネット、講習会を通じて氾濫しています。その中で我々臨床家はどうやって科学的に正しい情報を選び抜き、臨床に活用していけばいいのかという大変示唆に富んだ、これからの歯科医師人生の糧となる講義でした。
2.Lecture 12 "Practice Management"より
"Even if you are on the right track, you will get run over if you just sit there."
ウィル・ロジャースの言葉です。私の師である熊谷先生とMcGuire先生に共通していることですが、それは「歩み続けている」ことです。二人との交流を通して痛感したことですが、歯科医師は医療者であると同時に科学者です。科学の進歩に合わせ躊躇することなく現状(臨床)を改革し、そして自らも科学の担い手として情報を発信し続けなくてはなりません。一流の臨床家というのは患者とオフィスのマネージメントと併せて、歯科医学発展のためのResearchにも寄与しなくてはならないということを理解しました。McGuire先生にAAPがMaster Clinician Award送ったことには、そのような意味があるのだと思います。
Perio health Institute Japan ヒューストンセミナーに参加して
早乙女雅彦
ヒューストンのMcGuire先生のオフィスでの研修は今回で2回目となりましたが、今回は前回とは少し異なり、インプラント治療を臨床に取り入れることをテーマとした研修であり、より臨床に即した実践的なセミナーとなりました。
3月13、14日に東京で開催されたMcGuire先生の講演から始まりヒューストンに行くまで約1ヶ月半、私たちには多くの課題が出されました。セミナーの事前課題としては今まで種々のセミナーを受講しましたが、もっとも厳しいものであったと思います。
私はDグループのリーダーを担当させていただきましたがグループメンバーの、特に若い先生方が中心になっていただき、課題をなんとかクリアすることができました。
ヒューストンにおける5日間のセミナーでは全く休む間もなくセミナー会場であるMcGuire先生のオフィスとホテルの往復のみでどこにも遊びに行く時間も取れないという厳しいものでした。
セミナーを通して流れていたことは、真のエビデンスに基づいた歯科医療の実践ということではなかったかと感じました。
今まで受講したインプラントセミナーでは、ほとんどがテクニック優先のセミナーであり、インプラントの基礎からアドバンスな治療に至るまで論文をベースとした確かな根拠を身に付けた上で臨床を行わなければならないと痛感いたしました。
さらにインプラントケースの治療計画に関するケースプレゼンテーション、論文の要約についてのグループ発表、インプラントに関するグループ課題の発表など、講義を開くだけの受け身のセミナーではなく、自分たちがグループを中心として考え、協力して答えを導き出すことにより新しい知識が自分のものになったと思います。
特に今回のセミナーの中で私が興味深かった内容は「Comprehensive Prognosis Analysis」「CEREC meets GALILEOS」「Socket preservation Technique」でした。特に種々の臨床診査から予後の予測を行うことは治療計画を立案するうえでまた、メインテナンスを行う上でも大変有効であると思いますのでこのセミナーを機になんとか自医のシステムの中に取り入れてみたいと考えています。
McGuire先生の診療室においては科学的な根拠に基づいた治療がなされておりそれをベースとして患者さんに真の利益を提供していることを強く感じました。これからの向かうべき自院の在り方について少し示唆をいただけたような気がします。
最後にDグループの先生方に、非力なリーダーにもかかわらず一致協力し課題の遂行をしていただき本当にありがとうございました。このセミナーは今回で終了ではなく9月のオマハまで続きます。私は日程の都合上オマハには参加できませんが、オマハまでの新しい課題を行うこと等、オハマのセミナーにも参加するつもりで協力させていただこうと思いますのでこれからもよろしくお願いいたします。
そしてMcGuire先生、Scheyer先生、宮本先生、シンディーさんはじめMcGuire先生のスタッフの皆様、中山先生、仲川先生をはじめこのセミナーを企画・運営してくださった方々、また、強力なサポートをしていただいたシロナ、アストラの方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。
柴田幹彦
今回、4月29日より5月6日まで、Texas 州 Houstonで開催されたPerio Health Institute Japanによる歯周病とインプラントについてのコースに参加させていただきました。
私の目的は、オーラルフィジシャンとしてワールドスタンダードな診療室づくりを行なっていくために、患者さんに有益な知識・情報や技術を習得することにありました。
受講したレクチャー・手術見学はいずれも素晴らしいもので、一番大きな収穫は、もちろん、多くのことを学び、理解を深めることができたことです。
それとともに、大きな収穫は、論文を検索し、自分で考え理解を深め、臨床に応用していく手法を学べたことです。
インターネットが発達した現代社会において、Houstonの深夜のホテルであろうが、帰国して日本の地方都市の自宅に帰ろうが、必要な価値の高い論文を検索して調べることが可能であることが理解できました。
また、日米の歯科大学の教育方法の違いも痛感し、日本式の良いところを残しつつ、改善していく必要性を深く実感しました。
McGuire先生、Scheyer 先生、そしてCreighton Universityの宮本先生、その他スタッフ皆様には本当に素晴らしいセミナーを行なっていただき、本当に感謝の念がたえません。
セミナー中並びに診療中の先生方の笑顔と自信と信念と余裕は、日本の保険診療に追われている私にとって、驚きでもありました。
最後に、今回いろいろ手助けをしていただいた日吉歯科診療所の仲川先生並びに、夜遅くまでディスカッションさせていただいたDグループの先生方にお礼申し上げます。
佐々木英夫
研修に関する詳しい内容は、他の先生が詳しく解説してくれるものと思うので、私は感想を述べたいと思います.
1、早朝から夜遅くまでまさにハードスケジュール
インプラント治療を今まで施術したことのない私には、インプラント治療は、診断や技術が大きなウェートを占めるものと考えていました.
それは間違いではないと思いますが、それを裏付ける EBMを知り尽くすから、確実な診断も施術もおこなえるのだと改めて学ばさせて頂きました.
たくさんの英論文を読み、宿題や課題を進めてみると、安易にインプラント治療に取り組んでいる日本の歯科医師が多いのではないかと心配にもなりました。
2、世界最先端のハードを偶然にも取り入れていた.
CEREC Meets Galileos(補綴から CT、インプラントへ)
今までは、レントゲンで平面的な診断で危ない橋を渡っていたインプラントも CTの導入で、3次元的な診断が可能になった。
より安全な部位、方向に適切なインプラントを埋入することは可能になった訳だが、
今まで施術されたインプラントをみると、対合歯の関係を無視し埋入しやすい部位を安易に選んでしまうために、
補綴物がほとんど咬んでいないとか、咬めないというケースを見て来た.
CERECは本来、光学カメラにより、コンピュータが補綴物を削りだすだけの機器だった訳ですが、 Galileosと融合させるという画期的な考え方を成功させることにより、最終的な補綴物の形態や咬合から、インプラントの埋入位置や方向、サイズを決定できるシステムにまで出来上がっています.
また、このシステムから選択したインプラントをもとに、サージカルガイドを作成できるようにもバージョンアップしています。これを理解、実践できればより確実で安心なインプラント手術、補綴が可能となり、初心者の私には心強く感じます.
この研修会で話を伺う前に、私は先行投資として、 CERECと Galileosを導入.
インプラント治療の入り口から、予知生の高いシステム導入ができ、安心して施術できる可能性を手に入れたので、それを利用しながら、慎重に進めて行ければと考えています.
3、成功している人は、ビジョンがはっきりしている。
研修最終日に、McGuire先生から診療哲学の話がありました.
いつも高い理想を掲げ、満足することなくいつも改善の努力を怠らないというパワーに脱帽.
日本から来ている異国人に対しても、誠心誠意話をしてくれる McGuire先生の姿に涙が出るほど感激しました.ありがとうございました。
4.感謝、感謝、感謝!
厳しい研修を乗り越えて、最終日の最後に待っていたのは、感激的な修了証授与式でした.
今回の研修に参加できたこと、とてもうれしく、楽しく、帰るのがちょっと寂しく感じられるとても素敵なセレモニーでした.
また、今回の研修会では、5名1班(当班のみ6名)でグループで学ぶことになりましたが、当グループのまじめで勉強熱心な先生方と知りあえ、仲良くなれたことも大きな財産となりました.体調の良くなかった自分に気を使って頂き、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします.
最後に、この研修会のために、多くの時間を犠牲にしていただいた、 McGuire先生、 Scheyer先生、宮本先生、仲川先生に感謝いたします.
また、オマハではよろしくお願いいたします.
大月 晃
海外研修は初めてのことでしたので、大変緊張した出発となりました。熊谷先生が仰っているworld standardの治療からかけ離れた保険診療を日々こなさざるを得ず、
そのことに対してはフラストレーションがたまるばかりの日々が続いていましたので、この機会にこれからどうすることが出来るのか、なにか突破口を求めての参加になりました。
予防とメインテナンスをベースとして、ベストな治療を患者に提供する準備をいつも怠らないことがいつでも出来るか、日々の患者情報の臨床上必要なパラメーターを必ずとることが
「もれなく」やっていくこと出来るのか、自分自身いつも勉強して治療はベストなものを、また予防メインテナンスにおいては衛生士をリードし続けられるのか。
それらが大切なことだ思っては居ても実際に統計を取ってみるとかなり漏れだらけの日常でした。
しかし、これらのことは何か特別なことなのではなく、こちらのマクガイアー先生のオフィスでは日常の当然のことになっていることに対しては、
何かとても素晴らしいと感じるとか、驚くと言うよりは、当たり前の歯科医療のあるべき姿がそこにある、そんな感じがしました。こんなところで働いてみたい。
いやそれよりも自分の診療室をこんな風にしてみたい。こんな風景をスタッフにも与えたい。そう思いました。
講義などの内容については、今回は13編の論文を読むという事前の課題を出して頂き、勉強する大変良い機会に恵まれたことに感謝しています。
丁度当院はこの6月に子供の予防専門フロアを増設することから、日本語の専門書がないために海外の論文や専門書を読み始めており、
心理的な抵抗はあまりなく課題の論文を読んでいくことが出来たことは幸いだったと思います。
以前から熊谷先生が海外の論文を読むことの大切さを仰っていましたが、今回はその大切さを実感し確認することが出来ました。
特にグループ毎に論文の課題を出され、それをみんなでこなすという素晴らしい試練を頂き、皆で協力することや考える楽しさを味わいました。
私たちのグループでは、このなかで6遍の論文を読み、ヨーロッパでは角化歯肉移植に慎重、アメリカでは積極的、そして年代によって意義のある論文がだんだんとそろってくるなど
、系統的、理論的な事実を知ることが出来、知的興奮を味わうことが出来ました。これは得難い収穫となり、帰ってからも早速AxelssonやBrattahallの論文を読んでいます。
ライブオペは、何か特別なことや冒険的なことをしているわけではなく、むしろ確立されたものを成功率などの事実が患者に示された上でベストな選択肢を提示し、
治療中も絶えず患者とアイコンタクトをとり話しかけ、術後の注意事項なども丁寧に話されるなど、本来のあるべき医療が行われていました。
翻って日本の現状を顧みれば如何に保険治療という社会主義政策によって歯科医療がゆがみ、患者がぞんざいに扱われ、中韓にすら負けるような治療レベルが行われているのかと思うと
悲しくもなり、また自分もOPの一員として世界レベルのスタンダードな治療をしなければいけないと思います。そうしてOPみんなで日本の歯科医療を変えなければならないと思います。
この数年を見ていますとそれは遠くない将来に実現するのではないかと思えるようになりました。
宮本教授の講義は論文のあり方、読み方、コホートスタディから動物実験までのレベルについて意義のあるお話を初めて(恥ずかしながら)知ることが出来ました。
このことについてはScheyer先生も仰っており、論文は鵜呑みにはせず批判的な目も時には持つことや、迷ったときには教えてくれる先生がそばにいることが望ましいなど、
為になることがたくさんでした。
最後に今回は初めての海外研修でもあり時差にも慣れないままに不覚にも研修中に寝てしまうという失態を演じてしまい、
なんとマクガイアー先生に失礼であったことか、そればかりかどれだけ勿体ないことをしてしまったのかと悔やんでも悔やみきれないものがあります。
今私のPCのデスクトップは、グループEのみんながマクガイアー先生、シェイヤー先生と肩を並べている写真です。
これからもこの素晴らしい体験を大切に歯科医師として生きていきたいと思います。
P.S. 今回のような素晴らしい機会をいったい熊谷先生の他に誰が与えてくれたでしょう。感謝の言葉のかわりに自分の医院での実践で患者におかえしするつもりです。
山下伸司
昨年、「世界標準の歯科医療を語る」?診療哲学、専門医とGP、そして将来展望までー を読ませていただいて、とても感動し、3月 東京に引き続いての、5月 ヒューストンでのOral Physician育成セミナー、Advanced Periodontics Course 2010 in Houstonをとても楽しみにしておりました。
5Sの行き届いた研修室、診療室の中で、Michael McGuire先生、E.Todd Scheyer先生、そして宮本貴成先生の講演は、とても興味深く聴かせていただきました。
初診時のComprehensive Periodontal Examinationの重要性、エビデンスの正しい理解。CTおいては、2006年4月のボストン研修で Jacobson先生にCTの重要性を教えていただきましたが、あれから4年経過して、前回にもまして進化におどろき、最先端のCT画像のすばらしさと、それを使うことの大切さをより確認できました。世界標準の、歯周外科、ソケットプリザベーション、インプラントの理論と術式…。日頃の診療の疑問を、ひとつひとつかみくだくように、解決していただきました。また、理論と術式だけでなく、多くのLive Surgeryは、もとてもわくわくするものでした。
もうひとつ、最も大切なものとして、McGuire先生の診療にたずさわる姿勢のすばらしさ、哲学にも触れることができました。Health Businessにたずさわる重要性、ビジョンを現実にするには、歯科医師もマネージメントも大切である、ベストな治療を提供する、などなど。
Eグループの先生方、参加メンバーの先生方とのディスカッションも含め、50歳になって折り返し地点の私に、今後の歯科医師としての指標をあたえていただき、収穫の多い研修でした。
仲川 隆之先生には、色々な面でお世話になりました。ありがとうございました。9月のオマハまで、多くの課題がでると思いますが、今回の収穫を踏まえて、楽しんで参加させていただけたらと思っております。
McGuire先生、Scheyer先生、そして宮本先生、ありがとうございました。
そして、この機会を与えて下さいました、熊谷崇先生に感謝申し上げます。
2010年5月 山下伸司
金谷史夫
4月29日~5月6日の予定で、テキサス州のヒューストンでPerio Health Institute Japanの研修の2回目が開催されました。
McGuire先生のオフィスが研修会場となり、McGuire先生、Scheyer先生、クレイトン大学の宮本先生を中心にして、研修会のプログラムが作成されており、
研修、実習、ライブオペ等を含めた、合計5日間の非常に密度の濃い研修でした。
2年前にもMcGuire先生のオフィスで研修を行ったことがあったのですが、その時よりも、全ての面において充実しており、本当にこの研修会に参加をして良かったと感じています。
全体の研修を通して、歯周病において今まで疎かになりがちな解剖学的形態、診査、診断などの本当に基本的なところから、インプラントを含め、今アメリカで話題となっている、
炎症についての最新の情報まで整理して得ることがき、自分の足りないところを補うことができて、本当にすばらしい研修であったと思います。
この研修会の中で、1つ1つの臨床がエビデンスにきちんと裏付けをされているということ、患者さんを治療するにあたり、
非常に診査診断に時間をかけて、治療をしているということが印象に残りました。日本では、どうしても治療中心になりがちで、そこにしか焦点が当たらないことが沢山あります。
しかし、この研修会では、口腔内はもちろん、口腔外もきちんと診査をし、それに基づいて診断を行ない、
炎症に対する治療(歯周病の治療、カリエスの治療、根管治療など)を行なってから、患者さんのニーズに合わせて、インプラントを埋入し、その後、
そのメインテナンスをきちんと行なって行く、という熊谷先生も話しているメディカルトリートメントモデルといえる治療の流れが、当たり前のように整理されて行なわれていました。
また、McGuire先生、Scheyer先生、宮本先生達は、当たり前のことを基本に忠実に行なうことが、一番予知性の高い治療につながるとも話しており、
これからインプラントを導入して行く僕としては本当に心強い研修会となりました。
また、McGuire先生の最後のマネジメントの話は、いつも熊谷先生が言っているようなお話でした。
非常に前向きで、立ち止まることはせず、常に投資面においても、治療面においても、マネジメント面においても積極的に行なって行くことの大切さを知りました。
どうしても、開業間もない僕としては、躊躇してしまうことが多いのですが、常に前を向いて歩き続けることができるように、自分自身を常に高めて行きたいと思っております。
今から、9月に行なわれるクレイトン大学での研修が非常に楽しみです。
この研修を企画、運営していただいた、熊谷先生、McGuire先生、Scheyer先生、宮本先生、仲川先生、Cindyさん、そして、後援をしていただいた、アストラテック、シロナデンタルシステムズの方々には本当に感謝しても仕切れないくらいです。
どうもありがとうございました。




佐々木英富
マグワイヤー先生のオフィスには胸を張って患者さんに提供できるあらゆる環境が備わっていました。知識や技術においては、すべて基礎研究や統計に基づいた論文を元に根拠のある歯科治療がなされていて日本の保険中心の診療とは随分な違いを感じました。何よりもの違いは医療哲学という言葉が適切かどうかはわからないが患者のためにベストを尽くす姿勢が素晴らしかった。米国歯科専門医の実力を目の当たりにさせられました。
しかし私たち臨床家の大勢がそうであると思われるが、GPとして患者さんに貢献できないのだろうか?たしかに専門医でなくてはできない仕事も確かに存在するだろう。日本の毎日の忙しい日常歯科治療のなかで目の当たりにされる口腔内をみると患者さんとしっかり向き合った結果とは思えない治療もみうけられることもあります。またそのこと自体が歯科治療への不信感を招き結果として日本の歯科界の発展を阻害しているように思われてならない。実際GPであってもやるべき仕事は日本に山積しているように思われます。私たちは患者さんのために学び続け、国際的にも通用する歯科医師を目指さなくてはならないのでしょう。
近年ますます歯科医療が面白くなってきていることを感じています。
コーンビームCTやCADCAM、マイクロスコープ等、現在の歯科会の新三種の神器ともいえるような最新の器具機材が日常臨床の場に登場し、私たち自身ももはや変わることは当たり前でそれをどのように応用していくのかが問われる時代になってきています。時代の流れは急速で熊谷先生が「歯科医師のライセンスは学び続けることと引き換えにもっているものだ」と常々お話ししていただけるように、この変化に適応できなければ真の患者利益を提供し続けることはできなくなっていくのを感じました。
私たちはベストな選択肢を患者さんに提供できているのだろうか?
今回の技術と知識の習得の旅が、ひとりの歯科医師としてまたひとりの人としてより人生観を高める研鑽の場になったことに感謝いたします。
ベストな治療法はベストを目指す人間と環境が提供できることを確信しました。
一流を目指した時にだけ一流になれるチャンスが与えられるのでしょう。
私たちの挑戦はまだまだ続く。